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医師が教えるAGAや薄毛対策・治療のための情報サイト

【医師が教える】ヘアトニックは育毛に効果なし? その成分と効果をきちんと解説

毛髪・頭皮ケア

監修医師のご紹介

AGAヘアクリニック 院長 水島 豪太

2009年 日本大学医学部卒業。大学病院および市中病院で研鑽を積み、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)への留学を経て、2016年7月よりAGAヘアクリニックを開院。

「最近、抜け毛が増えて毛量が減ったような気がする……何とかしなきゃ」と思い立ったとき、気軽に試せる1,000円前後のヘアトニック。安いとはいえ、育毛や抜け毛予防の効果を期待してしまいますよね。しかし高価な育毛剤や薄毛治療などと比べてみると、果たして本当に育毛に良いのか?と疑ってしまうかもしれません。今回のAGAタイムスは、ヘアトニックで一体どんな効果が得られるのか解説します。

さまざまなヘアトニックとその主要な成分について

現在、様々なメーカーからヘアトニックが販売されています。有名タレントを起用したCMでおなじみのものもあり、どれも抜け毛予防や血行促進、爽快感を謳っています。お手頃なお値段から、育毛アイテムとして魅力的にもみえますよね。

これらは医薬部外品と呼ばれ、人体に対する作用の緩やかなものと分類されています。ちょうど薬と化粧品の中間に位置しています。商品の成分をみてみると有効(薬効)成分とその他の成分にわけられます。そのうちの「有効成分」に記載されている成分が、育毛に効果的といわれている成分です。

《有効成分》
【A社】
センブリ抽出液、酢酸dl-αトコフェノール、パントニールエチルエーテル
【B社】
酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸2K、センブリエキス、メントール
【C社】
ショウキョウ、センブリ、ニンジン、グリチルリチン酸2K
【D社】
t-フラバノン、ニコチン酸アミド、ピロクトンオラミン
【E社】
酢酸dl-αトコフェノール、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、イソフラボン、カッコンエキス

成分だけ見ていても、一体何に効くのかさっぱり……という方も多いと思います。次はそれぞれの有効成分の効能を説明します。

ヘアトニックの有効成分とその効能

【A社】
センブリ抽出液……保湿効果
酢酸dl-αトコフェノール……血行促進
パントニールエチルエーテル……抗炎症作用、毛母細胞の活性化
【B社】
酢酸トコフェロール……血行促進
グリチルリチン酸2K……抗炎症作用
センブリエキス……保湿効果
メントール……鎮静効果、浸透促進効果
【C社】
ショウキョウ……血行促進、抗菌作用
センブリ……保湿効果
ニンジン……血行促進、新陳代謝促進
グリチルリチン酸2K……抗炎症作用
【D社】
t-フラバノン……毛球を大きく育てる
ニコチン酸アミド……血行促進・抜け毛予防
ピロクトンオラミン……殺菌作用
【E社】
酢酸dl-αトコフェノール……血行促進
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液……保湿・保護・洗浄・肌荒れ防止効果
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール……浸透促進
イソフラボン……男性ホルモンの過剰分泌による脱毛を抑制
カッコンエキス……保湿効果、血行促進作用、抗炎症作用

ヘアトニックは抜け毛予防や育毛効果を謳っているイメージが強いですが、主成分は、育毛というよりは血行促進や保湿効果、抗炎症作用や洗浄作用といった頭皮の状態を整える目的のものが多いです。

薄毛や抜け毛になりやすくなっている頭皮にとって、血行促進や保湿は育毛を促す上で大切なことです。血行促進をすることによって髪に栄養をいきわたらせ、強く健康的な髪を作り出すことにつながります。保湿に関しても頭皮が乾燥した状態はフケやかゆみなどの炎症が起きる原因となり、髪が抜けやすくなってしまうのであったほうがよいでしょう。

つまりヘアトニックは、育毛に適した頭皮環境を目指すうえでは効果が期待できるものといえます。しかし脱毛症による抜け毛を予防したり、発毛を促すことに対しては大きな期待はもてないでしょう。

ヘアトニックに含まれる成分の評価

育毛や薄毛治療の効果について、日本皮膚科学会と毛髪科学研究会(SHSR)の共同事業で作成された『男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)』があります。このガイドラインは国内で育毛・発毛に効果があると認められ、実際に使用されている成分について科学的根拠に基づき分類・ランク付けをして推奨しています。

評価は5段階で、A(行うよう強く薦められる)・B(行うよう薦められる)・C1(行うことを考慮してもよいが根拠がない)・C2(根拠がないので薦められない)・D(行わないよう薦められる)と分類しています。

前述したヘアトニックに含まれる有効成分のうち「t-フラバノン」がこのガイドラインに記載されています。しかし評価はC1ランクとなっていて、「行うことを考慮してもよいが根拠がない」という、あまり大きく期待できない評価となっています。

ヘアトニックの爽快感は育毛に逆効果の場合も!?

医薬部外品であるヘアトニックは、有効成分を除いておおよそ80%~90%以上が水とエタノール(アルコール)からできています。先に述べたように配合成分の効能にあまり期待できないとなると「血行促進と、エタノールの殺菌作用や爽快感を得るためのもの」といっても過言ではないかもしれません。しかしエタノールによる爽快感は注意が必要な場合もあるのです。

エタノールは、薄毛を起こしやすいデリケートな頭皮に対して刺激が強すぎる場合があります。ひどい場合は、かぶれや炎症を起こすおそれもあります。またエタノールによる殺菌のしすぎで、頭皮を乾燥や紫外線から守ってくれていた常在菌まで殺してしまい、バリア機能が低下して結果的に頭皮が荒れて逆に抜け毛が増えてしまうという事態に陥ってしまうこともあります。

このように薄毛や抜け毛を予防して育毛するつもりが、効果を得られないばかりか、使い方を誤ると頭皮環境の悪化を招いてしまう可能性もゼロではないのです。

まとめ

いかがでしたか? ヘアトニック=育毛というイメージが、必ずしも当てはまるとはいえないことがわかりました。育毛のためにヘアトニックを用いるべきかは、自分の頭皮の状態とよく相談してから行うことが望ましいでしょう。

もしも刺激や違和感を感じるようであれば、使い続けることは控えて別の方法を考慮した方がよいかもしれません。お近くの皮膚科や、薄毛治療を専門に行うクリニックなども選択肢のひとつです。なかでも薄毛治療の専門クリニックは、薄毛やAGA(男性型脱毛症)の治療を専門におこなう医師やカウンセラーが所属しています。診察・カウンセリングを無料で実施しているクリニックも多いので、もしも薄毛や抜け毛に悩んでいる場合は一度相談してみてはいかがでしょうか?

監修医師のご紹介

AGAヘアクリニック 院長 水島 豪太

2009年 日本大学医学部卒業。大学病院および市中病院で研鑽を積み、2016年7月よりAGAヘアクリニックを開院。