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医師が教える薄毛やAGAの治療・対策メディア

【医師が教える】論文を解説! 育毛のために睡眠の質を上げるには

生活ケア

育毛にとって質の良い睡眠をとることは重要だといわれています。睡眠の質を上げるには寝付きを良くすることや、途中で覚醒しない睡眠をとることが大切です。

そんな質の良い睡眠を促すためには「深部体温が高い状態で入眠した方が良い」という医学的根拠が存在するのをご存知ですか? 今回のAGAタイムスは「睡眠と深部体温」に関する論文に書かれた内容を解説。さらに育毛と睡眠の関わりについてもお伝えします!

論文「ヒトの体温調節と睡眠」による医学的根拠

この論文は日本大学医学部精神医学系の医師らが2014年に発表されたものです。ヒトの皮膚体温や深部体温は睡眠に深く関わっているとされており、そのメカニズムや根拠などを以下のように提唱しています。

◯深部体温と概日リズムは互いをコントロールし合っている

ヒトには約24時間周期で変動する「概日リズム(サーカディアンリズム)」という体内時計があります。その概日リズムによって体の「深部体温」が日中は高くなり、夜間は低くなるようコントロールされています。

さらに深部体温が下がると生命維持に重要な体内の酵素反応が鈍くなり、それに伴い代謝が下がることで、脳を含む全身の「休息状態」が作り出されることも明らかになっています。この生理現象によって日中は覚醒し、夜間は眠くなるといった概日リズムが守られているのです。

◯熱を放散することで、睡眠は誘導される

1日の深部体温の変動は、日中の熱放散量の調節と皮膚からの熱放散により行われています。最近の研究では、睡眠が始まる前に特定部位の皮膚血流が活発になって熱放散が促進されることが明らかになり、深部体温の降下ではなく皮膚体温の上昇が睡眠を誘発していることがわかってきています。この熱を放散させるための皮膚体温の上昇は、末梢血管の拡張による血流促進によって起こります。

またバーゼル大学のKräuchiらは、睡眠より先に手の甲や足の甲の体温が上昇し、その温度の上昇レベルが眠気と関連していることを明らかにしました。この事実により特定の部位の皮膚がラジエーターのように働き熱放散を促していることや、熱放散をした際に深部体温が下がることで睡眠が導かれるということが判明したのです。

さらに、ある研究では電気毛布などを使用し睡眠中の寝具内の温度を高めると、睡眠途中で目が覚めやすく睡眠が不安定になることも報告されており、睡眠中における環境の温度と睡眠の質や量が深く関連していることもわかっています。

◯冷え性の人は寝つきが悪い

深部体温がコントロールされるメカニズムが解明されたことにより、冷え性などで末端の皮膚体温が低い人ほど熱放散が効率的に行われないため、入眠が困難になることが報告されています。また夏場の熱帯夜に寝付きにくいのは、温度や湿度が高いためにラジエーター機能が働きにくく、熱放散がしにくいからだと考えられます。反対に人が眠る際に布団をかけるのは、睡眠中の熱放散のし過ぎによって起こる低体温を防ぐためだと解釈できるでしょう。

1日の中で眠気が著しく変動したり、時差のある地域で時差ボケが起こったりするのも、概日リズムによってコントロールされている体温と眠気が連動しているからであるといえます。

睡眠と体温の関係性の検証

さらに筆者らは代表的な研究結果3例を挙げ、睡眠と体温の関係性を説いています。以下は、その検証の概要をまとめたものです。

◯検証1「就床前の入浴は睡眠の質を上げる」

【概要】
血管性認知症による不眠症の高齢者13名を対象とし、入浴が及ぼす睡眠への効果を検討。
【内容】
就床の2時間前、40度のお湯に胸中間部まで30分間浸かった入浴が及ぼす影響をアクチグラフィ(非利腕に着用し生活活動数を記録するもの)を用いて評価。
【結果】
就床から入眠までの時間短縮、睡眠後半における睡眠効率の改善、途中覚醒時間の減少がみられた。

◯検証2「夜間の入浴を継続させると睡眠の質が変わる」

【概要】
線維筋痛症の女性患者6名を対象に夜間入浴を介入し、介入前後での睡眠状態を比較した。
【内容】
3週間にわたって週5回、18〜20時に湯温36度の入浴を行い、終夜睡眠ポリグラフ検査で睡眠状態を評価。
【結果】
介入初日でレム睡眠に入るまでの時間の短縮、深睡眠(ノンレム睡眠のレベル3、レベル4)の増加がみられた。15回終了時で覚醒時間の減少、就寝から入眠までの時間短縮、レム睡眠に入るまでの時間短縮、睡眠効率の増加、深睡眠の増加がみられた。この睡眠への効果は介入終了3週間後の調査でも持続していた。
※一般的にレム睡眠(急速眼球運動睡眠)では身体は休息し脳は覚醒状態にあり、ノンレム睡眠(徐波睡眠)では筋肉は休止していないが脳は休息状態にあるといわれている。

◯検証3「毎晩の足浴は睡眠の質を改善させる」

【概要】
婦人科領域の腫瘍で化学療法中の女性患者18名に対し足浴を行う群と行わない群に分け、自覚的睡眠評価を観察。
【内容】
足浴を行う群では、毎晩20分間ずつ湯温41〜42度の足湯を行った。
【結果】
足浴を行った群では2回目の化学療法中から自覚的な睡眠の質の改善がみられ、試験終了後まで持続していた。
【総括】
これらの様々な実験結果から、深部体温や皮膚体温の一時的な上昇を伴う入浴が体温調節中枢を刺激し、手足など皮膚の末梢血管の血流が促されることで結果的に熱放散が促進されるため、睡眠が誘発されたことが考えられる

この論文から、深部体温が高い状態で入眠することで質の良い睡眠に繋がる医学的根拠は“入眠のメカニズムにある”ということがわかりました。またこの論文の筆者らは、さらに睡眠と体温の調節に関する研究を進め、皮膚温や深部体温のコントロールにより薬剤などを使用せずに睡眠の質を上げる方法が開発できれば、睡眠の問題を抱える人々の健康増進に大いに貢献できるであろうと主張しています。

AGAの早期治療について

睡眠と育毛の関係

睡眠が育毛促進に効果的だといわれている理由は、主に「成長ホルモン」の働きにあるといえます。成長ホルモンは代謝や発育の促進、細胞の修復や再生、体内機能の活性化など人体において重要な役割を持っているホルモンの一種です。また、成長ホルモンは育毛に適した健康体の維持だけでなく、皮膚の再生や修復を助けることで頭皮などの育毛環境を整える作用もあると考えられているのです。

成長ホルモンは思春期に最も多く分泌され、20歳から40歳にかけて分泌量が低下していくといわれています。さらに1日の中では睡眠時に最も分泌量が多くなるとされていますが、入眠後およそ3時間で男性では1日の約60%、女性では1日の約50%もの量が分泌されることが明らかになっています。

また成長ホルモンによって肝臓などから分泌される成長因子「IGF-1(インスリン様成長因子)」は細胞の増殖や分化を促す働きがあるとされており、髪の毛の元となる毛母細胞の増殖にもIGF-1が関わっているとされています。この成長ホルモンが関わるIGF-1の働きも、睡眠と育毛が深く関わる理由の一つとして考えられているのです。

質の良い睡眠を促すために

今回ご紹介した論文「ヒトの体温調節と睡眠」により、質の良い睡眠を促すためには体温のコントロールが重要であることが明らかとなりました。これを受け育毛のためには、概日リズムを崩さないようできるだけ規則正しい生活を送ることが大切といえます。また冷え性の人は夜間の入浴を継続して行うことで寝付きが良くなり、睡眠の質が改善する可能性が期待できます。育毛環境を整えるためにも、質の良い睡眠が取れるよう意識してみてはいかがでしょうか。

抜け毛や薄毛が気になる場合はクリニックへ

日頃から生活習慣を見直し質の良い睡眠をとることで、育毛が促進される可能性が考えられます。しかし、成人男性の抜け毛や薄毛の原因として最も多いとされている「AGA(男性型脱毛症)」の場合、質の良い睡眠で育毛を促すだけでは薄毛の改善は難しいでしょう。

抜け毛や薄毛が気になる場合は、まずその原因を知ることが重要です。抜け毛の原因や症状の進行度合いは素人の目では判断しにくいため、医師の診察を受け、原因に合った治療を行うことをお勧めします。

東京の秋葉原にあるAGAヘアクリニック(以下、当院)は、薄毛治療専門のクリニックです。男性特有のAGAをはじめ、様々な女性の薄毛(FAGA、FPHLなど)にも対応しております。医師による診察や相談は何度でも無料で受けられるため、目立った薄毛の症状がまだ出ていない場合でも、薄毛の予防対策などの悩みをお気軽にご相談いただけます。「育毛を促したい」「抜け毛や薄毛が心配」という場合は、ぜひ一度当院へお越しください。

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